
ネットショップが軌道に乗るまでの流れや期間、軌道に乗せるための施策7つを紹介
ネットショップが軌道に乗るまでには5つのステップがあり、半年〜1年かかるとされています。
そして創業1年目で3割、2年目で5割、10年以内に9.5割のネットショップが廃業すると言われています。
ネットショップを立ち上げるにあたって、まずはゴールまでの道のりを明確にしておきたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、ネットショップが軌道に乗るまでの流れや期間、軌道に乗せるための7つの施策についてまとめました。
EC運営代行会社の目線から、本音で解説します。
記事を最後までチェックすれば、ネットショップの立ち上げに関する不安が軽くなりますよ。
目次
ネットショップが軌道に乗るまでの期間は?
ネットショップによって、軌道に乗るまでの期間は異なります。
例えばWeb広告を使えば短期間でのアクセス獲得が可能です。しかし、広告費が永遠にかかります。
一方Googleなどの検索エンジンから集客をするSEOは、半年後くらいからじわじわと効果が現れます。費用がかかるのは原則最初だけです。
ネットショップは、これら施策の合わせ技で運営されます。よってネットショップが軌道に乗るまでの期間を断言できません。
効果が出るまでに一番時間がかかる施策がSEOです。よってネットショップが軌道に乗るまでの期間の目安は、半年〜1年と考えると良いでしょう。
ネットショップが軌道に乗るまでの流れ
ネットショップが軌道に乗るまでの流れは、以下の通りです。
- 事業計画の作成
- ネットショップの立ち上げ
- 集客
- データ分析&改善
- さらなる成長
1つずつ詳しく解説します。
事業計画の作成
立ち上げを焦らず、まずはしっかり事業計画を立てましょう。
具体的には、少なくとも以下の項目を明確にしておきます。
- ターゲット層
- マーケット調査
- 競合分析
- 提供する商品の選定
- 販売価格
- 予算
- 収益目標
- 人的リソースの確保
- 仕入れ・物流体制
きちんとした事業計画ができていないと、中身のないネットショップができてしまい、運営がうまくいきません。
どのような収益構造で事業を展開するかを、詳細に設計しておきましょう。
ネットショップの立ち上げ
事業計画に基づいて、ネットショップを立ち上げます。
ECサイトかECモールか、それとも両方立ち上げるのかを決めましょう。
- ECサイト:自社が独自に管理するネットショップ
- ECモール:複数の企業が共存するネットショップ(例:Amazon、楽天)
人的リソースが十分ある場合は、両方がおすすめです。顧客との接点が多いに越したことはないからです。
ECサイトとECモールのメリット・デメリットを簡単にまとめました。
ECサイト | ECモール | |
---|---|---|
メリット | ・自由にカスタマイズできる ・顧客データを細かく収集できる ・利益率が高い | ・集客力が高い ・管理コストが少ない |
デメリット | ・初期費用が高額になることも ・集客が難しい ・管理が大変 | ・手数料がかかる ・カスタマイズ性が低い ・競合との価格競争が激しい |
ネットショップを立ち上げたら、デザイン・商品登録・説明文などの作成をします。
集客
ネットショップを開設したら、次のステップは集客です。
主な集客方法は、以下のとおりです。
- SEO
- SNS
- Web広告
- メルマガ
SEOは中長期、Web広告は短期のように、それぞれ集客効果が期待できるまでの期間が異なります。また取り扱う商品によって、適した集客方法が異なります。
そして各集客方法に対して、専門知識が必要です。
集客は、ネットショップが軌道に乗るか否かの別れ道と言っても過言ではありません。
データ分析&改善
集客を進めたら、得られたデータを分析します。
顧客の属性やコンバージョン率・購入単価・リピート率などの指標を分析して、改善点を明らかにしましょう。
例えば、リピート率に課題がある場合は、フォローアップメールを送ったり定期購入の仕組みを導入したりといった改善策がおすすめです。
集客によって得られたデータは宝の山です。面倒だからとそのまま放置せず、しっかり分析しましょう。
さらなる成長
ネットショップがある程度軌道に乗ったら、現状に満足せず、さらなる成長を目指しましょう。
販路拡大や新商品の展開、コラボやキャンペーンなど、成長のためにできることはいくつもあります。
ブランドの認知度を高めるために、SNSやインフルエンサーを活用するのも良いかもしれません。
また、一度ネットショップが軌道に乗っても、それが永遠に続くわけではありません。競合の台頭やニーズの変化などによって、集客が難しくなる可能性もあります。
そのため、常に市場の動向を分析し、柔軟に戦略を見直すことが重要です。
ネットショップを軌道に乗せるための施策
ネットショップが軌道に乗るかどうかは「訪問者数 × 購入率 × 顧客単価」で決まります。
それぞれを高めるための施策を、以下の順番で紹介します。
- 訪問者数を増やすための施策
- 購入率を上げるための施策
- 顧客単価を増やすための施策
詳しく見てみましょう。
訪問者数を増やすための施策
まずネットショップへの訪問者数を増やす施策として、以下2つを紹介します。
- SEO対策
- Web広告運用
SEO対策
SEOはSearch Engine Optimizationの頭文字を取った言葉で、日本語だと「検索エンジン最適化」です。
つまりSEO対策とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンでコンテンツを上位表示して、そこからの集客を目指す施策です。
例えば、アメリカのヴィンテージ雑貨を取り扱うネットショップの場合「ヴィンテージ雑貨 アメリカ」と検索した際にコンテンツが上位表示されていれば、見込み顧客の集客につながります。
実際に同キーワードでGoogle検索をしてみると、いくつものネットショップがヒットしました。

コンテンツの順位は、Googleアルゴリズムの評価によって決まります。適切な評価には、最短でも3〜6ヶ月かかります。
よってSEO対策は、訪問者数を増やすための中長期的な施策です。
Web広告運用
短期間で訪問者数を増やしたい場合におすすめの施策が、Web広告運用です。
Web広告では、広告費を支払えばすぐに、目立つ箇所に自社のコンテンツを掲載できます。
主なWeb広告の種類は以下の通りです。
Web広告 | 概要 |
---|---|
リスティング広告 | GoogleやYahoo!の検索結果上に表示される広告 |
SNS広告 | XやInstagramなどのSNS上に表示される広告 |
ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告 |
しかしWeb広告には、広告費を支払い続けなければならないというデメリットがあります。
Web広告で短期的な集客をしつつ、SEO対策で中長期的な集客を目指すのが王道です。
購入率を上げるための施策
訪問者数が多くても、購入率が低ければ売上にはつながりません。顧客の購入率を上げる施策として、以下2つを紹介します。
- 購入体験の最適化
- レビューの充実
購入体験の最適化
訪問者は、ちょっとした理由でネットショップを離脱します。離脱理由の例は以下のとおりです。
- サイトが見づらいから
- 会員登録が面倒だから
- 決済手段が限定的だから
こういった理由で訪問者が離脱しないよう、購入体験の最適化を図りましょう。
見込み顧客がストレスに感じそうな箇所を1つずつピックアップして、改善してください。
商品をカートに入れた見込み顧客が購入せずに離脱してしまうことを、カゴ落ちと言います。
カゴ落ちは、まさに購入まであと一歩の状態です。カゴ落ちを防ぐことが、購入率の大幅上昇につながります。
例えば会員登録なしで購入できるようにしたり、PayPayのQRコード決済を導入したりといった施策がおすすめです。
レビューの充実
購入率を上げるには、離脱をさせず、その場で購入してもらうことが大切です。
ネットショップ内にレビューが充実していないと「他のサイトやSNSで口コミを調べてみよう」と見込み顧客が離脱してしまいます。
そして一度離脱をした見込み顧客は、よほど強い購買意欲がない限り、戻ってきません。
まずはネットショップにレビュー機能を実装しましょう。そして「口コミ0件」では意味がないので、レビューを集めましょう。
例えば、商品発送時に「口コミを書いてくれたらAmazonギフトカード500円分」と記載した紙を同梱する方法がおすすめです。
消費者はサクラレビューに敏感なため、「高評価をしてくれたらAmazonギフトカード500円分」のような方法はおすすめしません。長期的には自分の首を絞めることになります。
顧客単価を増やすための施策
購入率が高くても、顧客単価が低ければ大きな売上にはつながりません。最後に顧客単価を増やす施策として、以下3つを紹介します。
- 送料無料の条件を設定する
- 顧客満足度の向上
- クロスセル
送料無料の条件を設定する
例えば「5,000円以上で送料無料」の条件を設定すると「どうせならあと〇〇円分購入して送料無料にしたいな」といった心理が働きます。
顧客単価を増やしたいのであれば、送料無料の条件を設定しましょう。
カート内で「あと〇〇円で送料無料!」のような表示をすると、より高い効果が期待できます。
しかし条件が低すぎると、自社の利益率が下がってしまいます。無理のない範囲で金額を設定することが重要です。
顧客満足度の向上
高額商品の購入には、高い信頼性が必要です。顧客満足度を高めることで「このネットショップなら安心だな」と、高額商品の購入につながり、顧客単価が増えます。
また顧客満足度の向上は、リピーターの獲得にもつながります。
人口減少やネットショップの増加などの理由により、新規顧客獲得にかかるコストは、今後も増え続けるでしょう。
こういった背景からも、リピーターの獲得はネットショップ運営においてプラスになります。
顧客満足度向上のための具体的な施策としては、購入後のフォローアップメールや丁寧なカスタマーサポートなどが挙げられます。
クロスセル
クロスセルとは、関連性の高い商品を提案して追加購入を促す施策です。商品をカートに入れた際に「他の人はこちらも購入」と複数の商品を提示したりします。
例えばスマートフォンをカートに入れた顧客は、ケースや充電器、液晶保護フィルムを購入する可能性が高いです。
クロスセルを成功させるには、顧客ニーズや購買行動の分析が欠かせません。また提案したい商品が顧客の目に自然に入るよう、UIの工夫も欠かせません。
ここまで、ネットショップを軌道に乗せるための施策7つを紹介しました。各施策に、それぞれ異なる専門知識が必要です。
全ての施策を同時並行で進めるのは、人的リソースの面からも非現実的です。まずは特に必要だと思える施策をピックアップして、優先的に実践してみましょう。
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まとめ
ネットショップが軌道に乗るまでの流れや期間、軌道に乗せるための7つの施策について解説しました。
ネットショップによって、軌道に乗るまでの期間は異なります。目安は、半年〜1年です。
またネットショップを軌道に乗せるには「訪問者数 × 購入率 × 顧客単価」をバランスよく高めることが大切です。
各施策に対する専門知識や人的リソースが不足している場合は、ぜひEC運営代行をご利用ください。
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